学習塾の「夏期講習」で中学1年を担当すると、必ず「文字式でつまずく」こどもに出会います。
中学校では1学期の後半に習うはずですが、その授業でうまく、文字式の使い方に習熟できなかったんですね。
たとえばこういう間違いをしたりします。
3a - a = 3
つまずく原因は「慣れてない」ことです。「3aは 3✕aですよ」とか、文字式の考え方というところにさかのぼって教えてあげると、案外簡単に解決します。
実は文字式のところでは、困った問題点があります。
ここでつまずくことで本人が「数学が苦手」だと思い込んでしまったり、保護者や教師が「このひとは数学ができないんだ」と決めつけてしまったりすることがあります。
本人が思い込んでしまうのは、周りが救えばいいことですが、周りまで「この人は数学ができない」と見捨ててしまって、いいものでしょうか。
数学ができないのではなく、新しい約束事がまだ身についてないだけのことですから、保護者さんや教師さんたちには、ちょっとだけ粘り強く接してほしいなとおもいます。