異業種交流会の中でどうやって『仕事につながる』人脈をつくってきたかについて書きます。
また、いろんなひとと交流する中で、いい関係を築くためのノウハウとして見つけたものについても書きます。
『異業種交流会』の存在を知った
2008年秋頃、パソコンメーカーFRONTIERで人生初の本格的な新規開拓営業をしはじめたころ、
新規営業の仕方を学ぶために読んでいた本の中に「異業種交流会に出よう」という内容のことが書いてありました。
それまでそういった会が存在することは知りませんでした。
いや、実は知ってたんですけど、出る気にはならなかったんです。
mixiに知らない人の足跡をいただくことがあって、「だれやねん」とおもってたどっていくと「大阪府の橋下知事(当時)も出たことのある交流会です」とか書いてあって、
でも今は出てないんよね、橋下さん、知らないうちに広告に使われてるのかな、かわいそうに、とおもったことはあったのですが。
知らない人からの誘いには乗る気にならんかったんです。
そういう話は置いておいて、
異業種交流会に出ると人脈が広がるよ!と書いてあったので、是非出てみよう!とおもい、申し込みまくりました。
高校や大学の同級生とずっとつながっていたら、そんな苦労もしなくてよかったのかもしれませんが、高校の同級生も大学の同級生も、卒業してからほとんど交流なかったもんで。
異業種交流会に出たけど、顧客が見つからない・・
パソコン買ってくれるひといないかな、パソコンの販売代理店になってくれる人いないかな、と期待して参加したんですが、うまくいきません。
お客さんになってくれそうなひとが、みつからないんです。
「パソコンメーカーFRONTIERの中野と申します」
と言って名刺を渡すと、たいてい、こうおっしゃいます。
「パソコン買ったばかりなんですよ」
「パソコンですかあ。」
「パソコンわからないんですよ」
お客さんになりそうな人なんか、いないんです。
そもそもパソコンを買うのなんか4〜5年、長かったら10年に1回でしょう。
パソコン販売代理店になりそうなひとをさがしてみようかと思いましたが、そんな業者さんも、すぐにはみつからないです。
「電話帳で業者さがして飛び込みしたほうが効率いいのかな」と考えた時期もありました。
おまけに、前にも書いたように初対面の人に「あんた営業に向いてない」とか言われました。
別な交流会では「じゃあ、自分の事務所でお茶しよう」とさそわれたところがアロマオイル使った商材のショールームだったりしたことがありました。
悶々としつつ、どっかにお客さんいないかなとおもって、いろんな名刺交換会・異業種交流会に出続けてました。
転機は、名刺交換会のあとの懇親会
転機になったのは、そのとき同じ営業所にいたひとからおしえてもらった、とある異業種交流会に出たときでした。2009年1月頃のことでした。
名刺交換会のあと「懇親会があります」と代表の方がおっしゃいました。なんとなく懇親会まで出ることにしました。
そこで40歳近いおっさんばっかりなのに、なかなか真面目で上品な下ネタをしゃべってるような集団がいて、気づいたらその輪に入ってました。
その集団のかたがたとはいまだにつながりがあって、ときどき飲みに行ったりします。おひとりの方はものすごく目をかけてくださって、ときにはビジネスにつながりそうな話をいただくことも。
異業種交流会に出るなら、一緒に飲んだり食事をしたり出来そうな人をみつけるのがいい! とわかった瞬間でした。
考えを変えると、結果が変わった
商売抜きで「一緒に飲んだり食事をしたり出来そうなひとを見つけよう」と思って交流会に出ると、不思議なことが起こり始めました。
会話の中で「どんな商品を売ってるか (いいパソコンなんです!)」でなく「どんな仕事をしてるか (パソコンメーカーで代理店を探す仕事をしてるんですよとか 全国うろうろしてるんですよとか)」を話してると、
「うち、パソコン扱ってるんですよ」とおっしゃってくださるかたが現れるようになったんです。
『商品を売るんじゃなく、自分を語ると、いいのかな?』と考えるようになりました。
これらの気づきを元にしてるので、僕が今やってる交流会はこんなことをやってるわけです。
- まず、しっかり会話しましょう。食事しながら、もしくはお菓子食べながら、ちゃんと座って。
- 商品でなく「出来ること」をアピールしてもらう。
- 「こんな人を求めてます」もアピールしてもらう。
交流のなかで見つけた、話の合う人・合わない人
2009年5月頃からはじめた、パソコンメーカー販売代理店拡大のほうも、2年たつと200社を超えて、かなりの数の社長さん・営業担当者さんと話が出来るようになりました。
ぼくが対応に困った人も,中には、いらっしゃいました。
僕は社会人生活の最初に「結論から先に言え」と育てられたので、なるべく結論から話そうとしてるのですが、そうすると会話が弾む人と、弾まなくなるひとがいるんです。
弾む人との会話はこんな感じです。
- 「新製品が出たんですよ」
- 「ほう。そうなんや。どんなん」
- 「こんなんで、こんなんなんです」
- 「ほー」
と、ポンポンと進むのですが、
弾まない人は、色々質問されたり、そのうち話がズレたりして、僕が話しにくくなるんです。
このひとだけなのかなとおもってたのですが、ほかにもそういうかたがいたり、挙げ句の果てには自分のいた事務所内にもそういうひとがいたりして、めんどうだな、どうしたものかと困ったことがありました。
「個性心理学」との出会い
そのときにたまたま出会ったのが「個性心理学」という考えです。
大きく分けると,人は
- 人思考(ベクトルH)Human
- 城思考(ベクトルE)Economy
- 大物思考(ベクトルA)Authority
にわけられます、という考えです。
たとえば、結論から先に言わず、気を配りながら結論に至るのが「人思考」
結論から先に言って、結論だけで説明を止めがちなのが「城思考」、
結論も経緯も全部説明するのが「大物思考」
なるほど!
僕が苦手なひとたちは「結論から先に言わず、気を配りながら結論に至る」というひとなんだと。
そういうひとなんだから、結論から先に言ってもらえないのは、しょうがないねと。
相手を3タイプに分けてみた
次に、身の回りにいる人、代理店の社長さんや担当者さんを、3つのタイプに分けてみることを考えてみました。
本当は生年月日がわかると、どれに当てはまるかわかるというものなのです。
わかれば実は「動物占い」の結果で判断することが出来ます。それができればいいんですが、誕生日をなんとなく聞きづらいひともいたりします。
でも、会話していくと、わかってくるんです。
ああ、このひとは H型かなとか、 Aかな?とか、 AだとおもったけどEだなとか。
相手のタイプがおおよそわかると、一致点は心地よいし、一致しない点は受け流すことが出来ます。
受け流すことが出来ると、イライラしないので、会話が楽しくなります。
たとえばぼくは「結論から言ってほしいタイプ」ベクトルEですが、ベクトルHみたいな「結論から先に言わず、気を配りながら結論に至る」しゃべりかたをする人を相手にしたとき、
「もしかしたらベクトルHなのかなー」
「あ、このひとは気を配ってくれてるんだ」と考えることが出来るようになりました。
結論を待つことができるようになりました。すると、会話が楽しくなりました。
ベクトルAのひとは、1つ説明すると10わかってくれるので楽です。でも、自分の話をするときは結論に至る経緯まで全部しゃべるので、話が長くなります。 ベクトルEの僕は相手の話が長いとイライラします。
話が長い相手の場合、もしかしたら相手はベクトルAなのかなーと仮説を立てて話を聞くようにすると、
「ああ、なるほど、ここは経緯の説明なわけね」などなど、長い話を待てるようになりました。
つまりまとめると、ベクトルEのひとは
ベクトルAには話しやすいが、ベクトルAの話は聞きにくい。
ベクトルHのひとには話しにくいということです。
他の人にも使えるよう、一般化してみる
これを「ベクトルHのひとがE,Aに話すときはどうだろう」「ベクトルAのひとがH,Eに話すときはどうだろう」と、いろんな人に聞いたり、会話を観察したりしてると、あることがわかりました。
- EからAへは、話が通りやすい
- AからHへは、Hが話を、まずは聞いてしまう(拒絶されることもあるが)
- HからEへは、話が長くて最後まで聞いてもらえないことがあるが、意思は伝わる。
どうやら、誰かが全てに勝つわけではなく、まるでジャンケンの様な強弱関係があるなと気づきました。
「Hはいつも笑ってるから パー」「Eは必要以外笑わないから グー」「Aはブランド好きだから、ブランドを手に入れた喜びで ピース」と決めてみると、うまく「ジャンケン」関係になるじゃないかと。

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