テレアポが苦手、初対面の人に「営業に向いてない」と言われたことすらあるぼくが、どうやって4年間で80社の販売代理店を作り、そのノウハウを全社に広げて360社の代理店網を作ったか。その方法をまとめてみますね。
テレアポ業者を使う
入社した翌年、2009年5月から、まずは大阪営業所で代理店募集をしていこうということになりました。
僕は新規営業をするのはOA機器販売会社のとき(※前回書いたように、すぐに挫折したのですが)以来ひさしぶりですが、会社としても代理店募集をするのがはじめてでした。だからみんなで、開拓の仕方を模索してました。
本社のひとが「テレアポをしよう」と提案してくださいました。 まず、業者さんから「パソコンを会社に売りそうなことをしてる企業」のリストを買いました。 具体的には、OA機器販売会社とか、システム開発会社とかです。
また、テレアポについては、本社の人が電話をかける業者さんをさがしてくださいました。
業者さんがリストに基づいて電話をかけ、アポイントをガンガン入れてくださいます。
たしか1000社くらいのリストがあったはずです。
1日に3件くらい入れてくれるので5月はそのアポイントをこなすだけでいっぱいいっぱいでした。
3週間で、メンバー2人で90社くらい訪問しました。
使い方が悪かった? 結果が出ない
ところが取引につながらないんです。
何故なのか。いろいろ原因はありますが、やってみてわかったのは、電話をしたのが、アポイント取りのプロだからということです。
彼女たちはアポイントが取れた数による成果報酬なので、「とりあえず話を聞いてください」と言ってアポイントをとるんです。
あるところでは「うちは大手メーカーを扱ってるんだけど、とりあえず聞いてくださいって御社の女性が言うから、聞いてますねん」と言われました。
それでも3社が契約してくださり、取引をはじめることが出来ました。
ただ、「アポイントとりを使うのはやめよう。」「自分で電話をかけろ」という方針になりました。
自分でテレアポすることに
テレアポも、どんなトークをするか、名前の知られてないメーカーだから苦労しました。
「FRONTIER大阪営業所の中野と申します」「FRONTIERってなんですか」「パソコンメーカーなんです」「どこのパソコンを作ってるんですか」「いや、自分の会社で作ってるんです」「だからどこのを作ってるんですか。富士通ですか」「いや、だから・・・」
というやりとりを何回もしてるうちに、だんだん面倒になってきて。 面白くないので別の手段を考えることにしました。
人脈を使う
次に考えたのが、過去の人脈でした。
といっても、当時は、過去にいた会社の知り合いしか、話の出来る人がいませんでした。
高校や大学の同窓会に頼ろうかとも考えたのですが、躊躇しました。なぜなら、まず高校の同級生は卒業以来ずっと会ってなかったからです。20年近いブランク。手元に同窓会名簿はありますが10年くらい前のものですし、いきなり連絡をとっても「あやしい勧誘」にしか思われないかなとか。 そして大学の同窓会名簿は持ってないというね。
過去の人脈から取引につながったのは、前にいた会社の上司がたまたま会社を立ち上げて、そこが自分の所で作ったシステムをパソコンにインストールして売りたいとたまたま言ってくださったんで代理店になってもらったことと、 最初に就職した学習塾の同僚がインターネットでの広告企画の会社をしてるんですが、その取引先で携帯電話のショップをしてるところをつないでくれて代理店になってもらったのと。この2つです。
社長が過去に大手家電メーカーの取締役だったことがあるのでその人脈に頼ったこともありました。
パソコン修理業の団体にコネクションがある人が社内にいて、その方からの提案で、その団体につないでもらったこともありました。ラッキーなことに、その団体を通じて「代理店募集の案内」を流してもらったこともあります。5000人くらいに送って、これで確か30社くらい契約取れたはずです。
決済権者につながるファックス営業をする
人脈はこれで尽きた様な気がするので、またテレアポしようかな、でも面倒だなとおもってたときに、たまたまどこかの交流会で知り合ったかたから、「ファックスを使う方法がある」とおしえていただきました。
しかもファックスだけでなく、電話も使うのです。
といっても、ファックスを送ったあと「読んでいただけましたか」と追いかけ電話をするという、結局電話で断られそうな方法ではありません。
- まず電話をするのですが、「案内のためのファックスを送りたいのですがどなた宛にお送りすればよいですか」と聞きます。
- 宛先の名前を相手が教えてくれたら、案内をするファックスにそのひとの名前を書いて、送ります。
- 次の日くらいに「○○会社の○○ですが ○○様いらっしゃいますか」と知り合いみたいな口調でしゃべります。
これで、決裁権があるだろうと思われる人としゃべれるのです。その人としゃべることが出来たら、ちゃんと取引につながるアポイントが取れるか、あっさり断られるか、どっちかです。どちらにしてもムダがありません。
テレアポでイヤなのは、決裁権を持ってない、たまたま電話を取った事務の人とかに断られることです。 決裁権を持ってる人に話すことが出来たら、ダメでもあきらめられるんです。
ときどき、先に返信くださる方もいらっしゃいます。これは楽でした。
この方法は「誰よりも売る! アポ取りの達人【法人営業編】 口ベタでも無理なく話せる」という本を参考にしてます。詳しくはそちらを読んでいただけたらと思います。
ファックスを送って問い合わせを待つ
あと、本気で時間がなくて、「問い合わせはこちらまで」と書き添えたファックスを送って返事を待つだけのときもありました。
これは効率的でした。 ファックスで返事をいただけた会社にだけ電話して訪問すればよかったし、返事をいただけるということはほぼ確実に取引していただけるので。
そもそも「電話で断られることがない」ので精神的に苦痛を味わうことがなかったです。
僕は全国の代理店営業の統括をするかたわら、当時営業拠点のなかった北海道とか東北地方とかに代理店網を作るという仕事もありました。見知らぬ土地なので飛び込み営業とかしようにも「どこに飛び込んでいいか、わからん」ので、大阪にいるときにファックスを送って、大阪でアポイントを取って、何社かまとまったら北海道とか東北地方とかに行ってました。
この、ファックスによる方法は、『断られることのストレス』を感じることが少なかったので、『営業に向いてない』僕にとっては、よかったです。 2012年に入った大学新卒のひとにこの方法を教えたら、すんなりとアポイントがとれて、新規のお客さんも増やしてました。
あとは名刺交換会とか異業種交流会に出まくりました。この話はまた後日。
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